中年独りもん

会社員の男性同性愛者。

The Weeknd

コロナの日々、一人で家にいる時間が恐ろしく長くなって、よく音楽を聴いている。

 

お気に入りは、The Weekndっていう名義で活動してるカナダ人の歌手で、独特のミュージックビデオは不思議な魅力があって、飽きずに毎日見てしまう。

 

以前はドレッドヘアだったし、髪質がチリチリもじゃもじゃなせいで、ひと目でアフリカ系、黒人だなと認識する外見だけど、なにかと額にシワができる表情は、肌が明るく見える時は、ふとアラブ人みたいにも見える。

 

今まで、YouTubeのおすすめに出てくる、56年前のミュージックビデオを時々見ていて、細かく震わせた高い声で、マイケルジャクソンそっくりに歌える、ただの若手ブラックシンガーなんだと思っていた。

 

やや小太りだけど、背が高くなくて20代半ばにしては幼い感じ、ハンサムではない可愛い感じの顔は…、自分の好きなタイプだ。

 

ちょっと前に新しいアルバムが出たなと思っていたけど聴いてなくて、この一枚でいつの間にか最先端のアーティストみたいに評価されるようになっていて、びっくりした。

 

北米を中心に世界を席捲してるみたいだけど、日本でもそれくらいの人気なのかな。あーだこーだ音楽の話をする友達がもう自分にはいなくなってしまって、全然わからない。寂しいな。

 

最新アルバムのビデオを見て、今30歳になった彼が、20代の可愛い感じの男の子とは同じ人と思えないほど不細工になっていて、またまたびっくりした。

 

爆発したようなチリチリ頭に、誰がかけても人相が悪くなるタイプのデカいサングラス、変な派手スーツ、ファションとしてのおっさん風なんだろうけど、東アジア人の自分の目には、ひょっとしたら40歳以上にも見える老けっぷりだ。

 

でも実は、わざと下卑た表情を作って笑うおっさん化した顔も悪くない…、なんて結局のところ、単に好きなタイプだ。

 

「After Hours」

失恋して、別れた相手を思う気持ちを切々と歌う一曲。正直で根暗で、ぐっと来る。可哀想で、抱きしめてやりたいと思うけど、繰り返し聴いていると、不思議な曲調のせいで、いろいろな夜の記憶と感情が湧き上がってきて、誰が可哀想なのかが、わからなくなってくる。